「散らかるアプリ整理整頓」DX初心者講座

弊社のミッションは「ゲンバと幸せをつなぐ」です。全国の建設業を中心とするお客様に、クラウドコンピューティングを使って、より幸せになっていただくお手伝いをすることを使命としています。
ウィズコロナといわれる2020年以降は、リモートワークが一気に浸透しましたが、建設業はやはりゲンバ優先のお仕事。まだまだお客様からのご要望で訪問することも多いのが実情です。弊社では全国さまざまな場所でお客様とお話しする機会がありますが、お客様のお仕事内容に大きな地域差というものを感じたことはありません。ただ最近、お悩み事が深いお客様にはひとつの共通点があることに気づきました。
 
それは「DX化」にとても熱心な事。
こういうと意外に思われるかもしれませんが、よくよく考えてみると「さもありなん」なのです。
 社長様、自らという会社もあれば、ITに強い専任者さんが音頭を取られる場合もありますが、おおむね業務改革に前向き勉強熱心な方が多いのが共通する特徴かもしれません。どうやら、多くは下記のようなパターンで迷宮に迷い込んでしまわれるようです。

・業務改革を真剣に考えている。
・インターネットを中心としたさまざまな媒体で情報を収集する
・良いアプリケーションを見つけて導入される
・そのアプリが強みを発揮する分野では一定の成果が得られる
・だが、全体的な効率化にはまだまだ満足できない
・新たな良いアプリケーションを探し、導入される
・強みを発揮する分野ではやはり一定の成果が得られる
・ただ新しい手順を覚えたりが余分な負担に
・その繰り返し
・やがてスタッフは疲弊、ITアレルギー発症
・残念ながら業務効率向上にはあまり効果なし(悪化?)

もうお判りでしょうか?
業務改革に熱心に取り組まれる会社様ほど、お話を伺うと次から次に様々なアプリの名前が出てきます。中には契約してみたものの定着までには至らず、幾つか重要なデータが入っているのでそのままお金だけ支払っている
なんてものも交じっていたりします

そうなのです。熱心がゆえに個々には役立つ良いものをたくさん導入しすぎて、収拾がつかない状態になってしまっているのです
私たちはこのような状態を「散らかっている」状態。と呼んでいますが
文字通り、たくさんのメーカーや種類の違うアプリやソフトが多すぎて効率が悪くなっている。

勉強熱心で前向きな方ほど陥りがちな罠なのです。

では、解決方法をご一緒に考えてみましょう。

まず、現状把握が重要です。もちろん目的があって導入されてきたアプリたちなので、それなりに便利になっているはずなのですが、個々のアプリ同士のリレーションを第一に考えねばなりません。しかし建設業の場合はCADソフトなどなかなか置き換えることの出来ない専門的なアプリケーションも多い為、やみくもに断捨離もできません。

おススメの方法としては、まず初めに基盤となるアプリケーションを検討する事です。CRMとかSFAとか呼ばれる種類のものですが、最低必要な機能として顧客・取引先の管理、スケジュール管理、ToDoの管理が出来ることが望ましいでしょう。自身のスケジュールを会社のメンバーと共有し、お客様や取引先と紐づけしてやるべきことリスト(ToDo)と合わせて確認が出来る。このような状態をまず初めに構築していきましょう。

全社でスケジュール・取引会社・人の情報を共有出来たら占めたものです。この部分を「見える化」できるだけでも、気づかぬ間にずいぶん効率は上がることと思います。少なくとも「彼は今日どこに行っているのだろう?電話して聞いてみよう」とか「あのお客様に電話しなきゃ・・・名刺どこに行ったかな?」などという事はなくなるのですから。

次に考えるべきは専門的なアプリケーションの取扱です。
そもそも業務に必要で導入したものですから、簡単に置き換えが効くとも思えません。そのような場合でも最低限「アプリ起動のアクション」はCRMからスタートできる事が重要だと考えます。ボタンやアイコンをクリックしたら専門アプリが起動する。というようなイメージです。ごく簡単にアプリのURLが貼られているだけでも使い勝手は向上するのです。
一般ユーザー(スタッフ)の皆さんに「この画面に戻ってきたら何とかなる」と感じていただく事が定着への第一歩です。

基盤となるアプリケーション(CRM)が整備でき、そこから専門的な業務をリンク出来たら、次はいよいよ現場情報の管理です。ほとんどのCRMには商談とか案件とかの呼び名でプロジェクトを登録できるようになっているので、そちらの機能を十分に活用しましょう。建設業ではほとんどすべての事柄が、現場(プロジェクト)単位で発生するので、こちらにすべて紐づけて管理することが何よりも肝心なのです。

プロジェクト管理で大切なことは、契約に至るまでのフェーズに加えて、契約・着工・工事中・完工・引渡・アスターと進んでいく建設業界独特の工事管理の部分に対応できるか否か?です。

CRMの基本的な考えは、契約をゴールと定めて設計されていることが多いので、カスタマイズなどの汎用性が少ない場合は工事管理などに上手く応用できないという事がしばしば起こります。このあたりは後々までボトルネックになりかねない大切なチェック項目なので、よく検討してください。 

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