「30年のアナログ管理から「脱却」と「見える化」を実現。Salesforce×現場へGO!でリフォーム事業の生産性を劇的に向上

導入背景

以前利用していた顧客管理ソフトが、加盟団体の脱退に伴い使用不能になったことを機に、創業から30年続いていたエクセルによる「超アナログ」な管理体制を刷新することを決意した株式会社ワカバヤシ。
現場の動きを透明化し、情報の二重入力をなくすためのプラットフォームを求めていた。

課題
  • 膨大な二重入力の負担: 同じお客様の情報を、見積から工程表まで最大で8回も打ち直すなど、事務作業のロスが限界に達していた。
  • プロセスの「ブラックボックス化」: 受注結果は見えても、そこに至るまでの見積状況や商談の進捗(プロセス)が全く見えていなかった。
  • IT化への心理的障壁: ベテラン層を中心に、30年来の慣習を変えることへの強い抵抗感があった。
効果
  • 会議の報告資料作成時間を50%以上削減: 数字の集計に8〜10時間かかっていた業務が、4時間程度まで短縮された。
  • 「探す時間」のゼロ化: 過去の見積や顧客情報の検索が瞬時に可能になり、情報の伝達ミスも劇的に減少した。
  • データに基づく経営判断: 媒体別の契約率や予算進捗がリアルタイムで可視化され、次の一手を打つための分析材料が揃った。

「最大8回もの同じ入力」30年続いたアナログ管理の限界

横浜市神奈川区に根ざし、テクノストラクチャー工法による高品質な家づくりを展開する株式会社ワカバヤシ。そのリフォーム部門である「リライフ部」を率いる那須部長は、導入前の状況を「30年前から変わらないアナログ会社だった」と振り返ります。
「当時はすべてがエクセル管理。作業のスタートである案件登録から見積作成、工程管理に至るまで、同じお客様の住所や名前を、多い時には8回も繰り返し入力していました。これではくだらないミスも起きますし、何より時間のロスが膨大でした」。
さらに深刻だったのは、マネジメント側の視界が遮られていたことです。「誰がいくら受注したか」という最終的な結果(履歴)はわかっても、誰がいまどれだけの仕事を抱え、どのような商談プロセスにいるのかという中身が、管理側からは全く見えない状態でした。

14社を比較して辿り着いた、Salesforce連携の最適解

システムの刷新を検討し始めた那須部長は、メーカー担当者がSalesforceを使いこなす姿を目にし、その可能性を直感します。しかし、リフォーム特有の複雑な見積作成や工程管理をSalesforce単体で実装するには、多額の開発費と時間が必要でした。
「Salesforceと連動できる見積機能をもつアプリケーションを会社している会社に片っ端から当たりました。ゲンバゴは14社目でした。他社の有名ツールも検討しましたが、ライセンス料が高額だったり、自社のフローを無理やりシステムに合わせる必要があったりと、しっくりこなかった。その中で、見積・工程管理に強く、私たちの要望に柔軟に応えてくれると感じたのが『現場へGO!』でした」。
導入にあたっては、既存の商談管理との連動など、同社独自の商流に合わせた細かなカスタマイズを重ね、2024年4月から本格的な運用を開始しました。

ベテラン層の抵抗を打破した「2割からのオセロ戦略」

導入において最大の壁となったのは、ITツールに不慣れなベテラン社員たちの反応でした。特に50代以上のスタッフにとって、長年慣れ親しんだエクセルから新しいシステムへ移行することは、心理的に大きな負担となります。
「一斉に強制しても摩擦が起きるだけ。だから、まずは新しいものに興味がある2割の若手から教え始めました。彼らが使いこなし、便利さが周りに伝わっていくことで、オセロの石が裏返るように少しずつ浸透させていったんです」。
那須部長は半年間の並行稼働期間を設け、「いつから完全に切り替える」という期限だけは明確に提示。一方で、どうしても馴染めないベテランには無理をさせず、那須部長自らが入力をサポートするなど、チーム全体の歩みを止めない柔軟な運用を徹底しました。その結果、2024年9月にはすべての見積作成を「現場へGO!」へと一本化することに成功したのです。

経営報告資料の作成は10時間から4時間へ。データが語る経営の「次の一手」

導入から1年足らずで、その効果は数字として顕著に現れました。
「以前は報告の数字をまとめることに、丸一日(8〜10時間)かかっていました。それが今では4時間程度。半分以下の時間で、より正確な管理ができるようになりました」。
また、若手スタッフの生産性も劇的に向上しました。食洗機の交換など、定型的な工事内容を「テンプレート案件」として登録。これをコピーして名前と数量を変えるだけで見積が完成する仕組みを構築しました。 「数クリックで見積が完成するので、作成時間が大幅に短縮されました。何より、過去の見積を引っ張り出したり住所を調べたりする手間がゼロになったことが、現場のストレス軽減に大きく寄与しています」。
那須部長のデスクでは今、媒体別の契約率や担当者ごとの進捗がダッシュボードで一目で確認できます。 「今までは勘に頼っていた経営分析が、確かなデータに基づいたものに変わりました。来年はどこに力を入れるべきか、どの工程がボトルネックになっているか。次の一手を打つための精度が、以前とは比較になりません」

クリエイティブな現場を目指し、さらなる「標準化」へ

那須部長の視線は、すでにその先にあります。現在は、勤怠管理との連動や、蓄積されたデータをAIにかけてより高度な分析を行うためのプロンプト作成など、さらなる効率化を模索しています。
「システムを導入する目的は、単に作業をデジタル化することではなく、現場のストレスを減らし、本来の『お客様と向き合う時間』を作ることです。これからも自分たちの流れの中に『現場へGO!』を組み込み、ワカバヤシ独自の進化をさせていきたいですね」

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